東京、名古屋、大阪などの日本の大都市では、アルバイトのスタッフが不足しています。たくさんの店舗を展開するコンビニエンスストアや、ハードな体力を要する夜勤や工場のバイト、飲食店など、様々な現場でバイトの募集をかけているのです。以前は珍しかった外国人のアルバイトスタッフも、最近は歓迎されるようになりました。バイトを探すために知っておきたい知識や確認ポイントをまとめました。
日本語のレベルで異なる仕事の種類
外国人がバイト探しをするとき、日本語のコミュニケーション力によって、選べる仕事が異なります。たとえば、日本語のコミュニケーションレベルが低い場合、接客の仕事は難しいでしょう。その代わり、工場での単純作業や、飲食店のキッチンのなかでも会話をさほど必要としない現場は大丈夫です。
具体的には、日本語能力試験(JLPT)で日常的なレベルの日本語が理解できる、N3~N4レベルだと、弁当の製造など食品加工の単純作業、倉庫内での荷物の仕分けなど軽作業、ファミリーレストランやファストフードのキッチンスタッフの仕事が可能といえるでしょう。ただ、現場によってレベルが異なる場合もあります。
さらに日本語のコミュニケーションがより高い、N2~N3レベルになると、接客が可能になります。居酒屋や、スーパーマーケットの接客、および、ファミリーレストランやファストフードの接客ができるほか、コンビニエンスストアでも仕事ができます。
バイトの時間を調整するには
もし、あなたが外国人留学生なら、アルバイトができるのは、入国管理局から『資格外活動許可』を得ている人のみで、原則週28時間以内となります。ですから、この時間内でできるバイトを探すようにしましょう。
アルバイトの募集では、週3日以上、1日3時間以上の仕事が多数あります。週3日以上、1日3時間以上働けるなら、アルバイトを見つけやすくなるでしょう。週1日だけ働ける場所もありますが、このようなバイトは人気があり、応募倍率が高くなるので、採用される可能性も低くなります。
土曜日と日曜日だけ大丈夫というアルバイト求人も数多くあります。日本人の学生は、は土日を休みたい人も多いので、土日に働きたいスタッフは歓迎されます。アルバイトを探すときには、あらかじめ授業や勉強の妨げにならない時間帯を書き出しておくとスムーズに活動できます。
バイトでいくら稼げる?
日本のアルバイトの平均的な時給は、都道府県によって差がありますが、東京都なら時給1000円程度です。月の収入の目安は、週28時間アルバイトをした場合、28時間×4週間×時給1000円=112,000円です。週3日、1日5時間アルバイトをした場合は1日5時間×週3日×4週間×時給1000円=60,000円になります。
留学中の学費や生活費を補う目的でアルバイトをするなら、資格外活動許可を得る必要があります。在留資格が「留学」の人は、資格外活動許可を受けていない限りアルバイトはできません。許可を受けずにアルバイトをすると、罰則を科せられ退去強制の対象となりますので、注意が必要です。
資格外活動許可を得る手続き
アルバイト探しをする前に用意しなければいけないのは、申請書(用紙は入国管理局で入手するか、または法務省のホームページからダウンロード可能)、学生証、在留カード(または在留カードとみなされる外国人登録証明書※在留カードを受け取っていなければ「在留カードを後日交付する」と記載されたパスポート)、そして旅券(パスポート)または在留資格証明書です。
申請書をダウンロードするサイトはこちらです。
http://www.moj.go.jp/ONLINE/IMMIGRATION/16-8.html
申請する人は、原則として本人が入国管理局に対して申請をします。ただし、行政書士や弁護士など代理の人が申請することも可能です。
申請する場所
(1)居住地を管轄する入国管理局
http://www.immi-moj.go.jp/soshiki/index.html
(2)新規入国者で「留学」の在留資格が決定された方は、空港もしくは港において資格外活動許可申請ができます。
http://www.immi-moj.go.jp/newimmiact_1/port-city.html
※空港などで使用する資格外活動許可申請書はこちらからダウンロードできます。
http://www.moj.go.jp/content/000099663.xls
申請費用は無料で、審査期間は資格外活動の申請許可が出るまで約2週間~2カ月かかります。許可が出るまでは、働くことはできないので、早めに申請をしましょう。審査基準は、「在留資格に関する活動の遂行を阻害しない範囲内であり,かつ,相当と認めるとき」となります。
もし、不明点があれば、外国人在留総合インフォメーションセンターや外国人総合相談支援センターで相談できます。日本語のほか,外国語(英語,韓国語,中国語,スペイン語など)でも対応してくれます。こちらのリンクを参考にしてください。
http://www.immi-moj.go.jp/info/index.html
まとめ
アルバイトの求人は多数あり、人材不足のため、外国人スタッフは歓迎されています。日本語ができれば、選択肢も広がることでしょう。許可を得ること、働く時間を決められた時間制限内にすることなどに気をつけて、自分に合ったバイトを探すようにしましょう。