日本でアルバイトを探す場合、学業との両立を考える人も多いでしょう。飲食店のバイトなら、シフト制を組むことが多いので、空き時間や週末などを利用しやすいという利点があります。接客や料理が好き、あるいはバイトを通して友達を増やしたいという人にも向いていますね。
ただ、仕事が思った以上に大変で疲れがたまってしまい、学業に影響してしまうようでは困ります。居酒屋や飲食店のアルバイトについて、特徴を知っておきましょう。
ホールはコミュニケーション力が必要
居酒屋など、飲食店の仕事は大きくホールスタッフとキッチンスタッフに分けることができます。ホールとキッチンそれぞれの仕事の内容や、向いている人のタイプなどを説明します。
ホールは、来店した客に対応するところから始まります。人数を確認し、空いている席に誘導し、注文(オーダー)を取ります。注文内容をキッチンに伝え、追加注文などにも対応します。そして、料理ができあがったら席まで運びます。お客さんが帰るときは、レジで精算を済ませ、食べ終わった食器を片付けます。
こうした仕事に求められるのは、ある程度日本語でコミュニケーションが取れることです。加えて、笑顔ではきはきと対応できる接客が上手な人も向いているでしょう。水がなくなったり、客の困っていることに対応したりと、よく気がつくタイプの人もこの仕事が合っています。
最近は注文を取る作業も、電子化されることが多くなりました。しかし、店によってはメニューや内容を覚えておかないと客に対応できない場合もあります。とくに大変なのが居酒屋のバイトです。メニューに載っている食事の種類がとても多いからです。メニューについて説明をしなければいけないときもあります。苦労しますが「日本語の勉強になるから」とあえて、このバイトを選ぶ人もいるようです。
几帳面な人にぴったりなキッチンの仕事
キッチンの仕事は料理の技術がいるかというと、必ずしも必要はありません。注文に従ってドリンクを用意したり、フードの調理をおこなったりします。居酒屋などは簡単な調理のみをおこないます。
飲食店では一定のクオリティを保つために、マニュアルや指示通りにドリンクやフードを用意することが求められます。自分で工夫してアレンジを加えるより、同じ作業を几帳面で正確にできることが大切です。そのため、言われたことをしっかりと理解して行動に移すことが必要です。ホールのような接客のコミュニケーション力は求められませんが、何を指示されているかしっかりと聞いて理解できる日本語の力は必須です。
手際のよさや盛り付けのセンスがあれば、キッチンではとても役に立ちます。料理では自分で工夫するよりマニュアル通りの手順が大切ですが、様々な作業を自分の判断で効率よく、てきぱき動くことが必要なこともあります。
とくに飲食店が混みあっているときなど、一度にたくさんの作業をしますが、どこから始めればスピードが上がるか対応力が必要です。盛り付けも少しの違いで大きな差がでることもあります。マニュアル通りではありますが、ある程度どうしたらきれいに見えるかという意識を持っているとセンスが磨かれます。
見かけより大変な洗い場の仕事
洗い場の仕事とは、飲食店のキッチン、ホテルのレストランなどで、食器やスプーン、箸などを洗うアルバイトです。簡単そうなイメージがありますが、実際には相当、体力的にもハードな仕事です。高校生や未経験者も大丈夫というところが多いので、始めやすいメリットがある一方、長時間の水仕事で手が荒れたり、同じ位置での立ち作業が続くことで足腰が痛んだりすることもあります。
食器を洗う以外にも、洗い場の床の掃除やゴミ捨てをしたり、洗い終わった食器をキッチンに戻したりもします。もし、店が混雑する時間に、洗い場がうまく機能してないと、キッチンでお皿が足りなくなります。常に、どのお皿が残り少ないかに気を配り、優先順位をつけて洗っていかなければなりません。食器洗浄機があっても、油汚れがひどければ、手で洗う必要があります。
接客と調理にわかれるファーストフード
ファーストフード店のアルバイトは、店によって形態の違いはありますが、基本的な仕事内容は、レジや接客、簡単な調理、食器洗い、店内の清掃などです。レストランほど、コミュニケーション力は求められないでしょう。ただ、様々な仕事を手際よくできなければいけません。
ハンバーガーショップは基本的に、接客と調理で仕事を分けます。接客スタッフは、レジでお客さんから注文を取って、オーダーを調理スタッフに伝えます。調理は簡単な料理をします。
ファーストフードに近い販売形態の牛丼店は、ハンバーガーショップ同様に、手軽に素早く食事ができる店として人気です。ハンバーガーショップのように接客と調理の仕事を完全に分けていない店が多いのが特徴です。注文を取ったバイトスタッフが、そのまま調理をする場合もあります。調理の内容は簡単な作業になります。店によっては券売機を導入しておりレジの作業がない場合もあります。
まとめ
飲食店のバイトは、日本語レベルがN4でも働くことができるため中国・韓国・フィリピン・ベトナムなど外国人もたくさん働いています。基本的な日本語のコミュニケーション能力や、ホールなら接客、キッチンなら料理の手順など、仕事をしながらスキルも身に着けることができます。空いている時間に自由にシフトを入れられるのも魅力です。ただ、体力を消耗する場合もあるので、体調も考えて仕事内容やシフトを選ぶようにしましょう。