外国人が日本の警察や救急車を呼ぶための知識と方法

緊急時の連絡先を知っておくことは、とても大切です。日本で、事故や事件で警察への通報をしなければならないときはどうすればいいか。そして、けがをしたときに救急車を呼ぶにはどうしたらいいか。何かあったときにあわてずに行動できるよう、ふだんからしっかりと覚えておくようにしましょう。

警察に伝えるべきこと

緊急時にあなたを守るのは、電話番号の110番です。24時間体制で対応しています。この番号にかけると、警察本部通信司令室につながります。ここから、パトカーの緊急出動や緊急の配備が発令されるのです。もし、自分が事故や事件に遭ったとき、あるいは事故や事件を目撃したときなど、一刻も早く現場に警察官を呼びたいときに110番で通報します。

公衆電話から110番に通報する場合、お金やカードを入れずにかけることができます。公衆電話の電話番号が書いてあるので、警察にその番号を伝えれば、確認の連絡のための電話を受けることもできます。自分の携帯電話でかけている場合は、携帯の番号を伝えるようにしましょう。

110番は通報されたと同時に、付近の警察署や巡回しているパトカーが現場へと向かいます。間違い電話やいたずら電話は緊急のときの対応を遅らせることにもなります。番号を間違えないよう気を付けましょう。

110番にかけて、警察の担当者が電話を受けたら、次のような内容を知らせます。まず「何があったのか」。そして「いつ起こったのか」。「いま自分はどこにいるのか」。もし犯人がいるなら「犯人の特徴」、車での事故なら「車の車種、逃走した方向」などを伝えます。「被害の状況や事故の様子」を説明し、「あなたの名前や住所、電話番号」についても警察から質問されるはずです。落ち着いて話すようにしましょう。

自分のいる場所を伝える

事件や事故に遭ったときに、自分のいる場所がわからないときはどうすればいいでしょうか。近くの住所や番地、目印になる目標物を伝えるようにしましょう。正確な住所を伝えられるのが一番ですが、わからない場合は大きな施設や、公園がわかれば、場所を特定するための参考になります。

携帯電話で話している場合、移動しながらの通話は途切れることがあるので、立ち止まって話すようにしましょう。そして、通話が終わっても、いつでも警察からの確認の電話に出られるよう、電源を入れておきましょう。

交通事故にあったら

交通事故のときは、110番で警察に状況を伝えるとともに、もし自分が被害者だった場合、加害者に次の情報を確認します。車のナンバープレート、運転免許証番号、住所、氏名、年齢、保険会社と保険番号、電話番号などです。目撃者がいる場合は、名前や連絡先を聞いておきましょう。あとで連絡がとれるようにします。

急病や大ケガで救急車を呼ぶとき

もし急病になったり、大ケガをしたりして、すぐに病院へ行かなければいけないときは、電話で救急車を呼びます。番号は119番です。この番号は災害緊急センターにつながり、近くの消防署や出張所に救急車の出勤を要請します。110番にかけるときと同じで、状況や自分のいる場所、自分の名前や連絡先など、必要なことを伝えます。

もし話すのが難しい場合は、ほかの人に頼んで119にかけてもらい、救急車に来てもらうようにします。救急車のサイレンが聞こえてきたら、自分で、あるいは人に頼んで誘導します。できれば健康保険証や現金も用意しておくとよいでしょう。持病があるなど、今通院しているときは大事な情報ですので、そのことも救急スタッフに伝えてください。

火事が起きたとき

もし火事がおきたとき、発見したときに火が大きくなり消火が難しいときは消防車を呼びます。番号は119番です。火事であることを伝え、自分のいる場所や自分の名前や連絡先を伝えます。

交番で助けを求めることも

もし盗難被害にあった場合は、110番あるいは近くの交番に助けを求めることができます。交番は通訳センターにつながっているので、世界各地の言語で対応してもらうことが可能です。

盗難でなくても、警察は路上での落とし物についても対応してくれます。もし、遠くの場歩で落とし物をしたと考えられる場合でも、各地の警察から得られた情報が集まっているので、近くの交番に相談すれば大丈夫です。

まとめ

緊急時の連絡先について、日ごろから頭に入れておくことは大切です。事件や事故で警察に通報するときは110番、火事や救急車の連絡は119番と覚えておきましょう。交番の位置も確認しておくと、問題があったときにすぐに相談することができます。