日本に住みたい外国人が知っておくべき季節と服装の話

小さいようでいて、意外と広い日本。南北に長く伸びていて、北部と南部では気候がまったく異なります。山も多く、太平洋側か日本海側、どちらの海に面しているかなど、地域によって、気候の差が激しくなります。四季折々で、自然環境が豊かな変化するのが日本の魅力でもありますが、暑さや寒さ、雨や雪など、さまざまな天気に備えて、服装も選ぶ必要があります。

日本のファッションで大切にしたいのが「季節感」

日本のファッションで大切にしたいのが「季節感」です。春夏秋冬で、色合いや素材など変えながら、季節に合った服装を楽しむ人が多いのです。春は明るいパステルカラー、夏ははっきりした色の軽い布地、秋は紅葉のような落ち着いた色味、冬は暖かさを感じる素材など、どこかに季節を感じる色や材質を意識するといいでしょう。

とはいえ、都道府県によって、あるいは同じ都道府県内でも気温や天気が変わるというくらい、日本の気候は多様です。そんな日本で暮らすために、どのような服装を準備するといいのか、地域を大きく、北部、東日本、西日本にわけて、説明していきます。

北海道は5月もコートを用意

日本の北部に位置する北海道や東北地方は、冬用のオーバーコートが約半年間手放せません。10月から、年が明けて4月ぐらいまでは冬の気候が続くと考えていいでしょう。5月でさえ、コートが必要なくらい冷え込む日もあります。

マフラーや手袋、帽子による防寒対策も必要です。コートはダウンジャケットなど、しっかりと風をさえぎる素材も一着あるといいでしょう。最近は肌着やタイツなど、温かいインナーも種類が豊富になってきました。下着で保温調節すると、効果が数倍にもなります。

春から秋にかけて、夏場でさえも、重ね着ができるように準備しておくのが大切です。半袖、長袖に加えて、薄手のカーディガンや薄手のセーターなども用意しておきます。朝晩と昼間で気温差が開くこともあるので、暖かい季節も長袖を持ち歩くと安心です。

季節の変わり目は何を着る?

日本をふたつに分けて、東日本、西日本という言葉がよくつかわれます。関東地方と関西地方を主に指す表現ですが、気候の違いはどのようなものでしょうか。

関東も関西も、比較的四季がはっきりしています。12月~2月までの冬の季節はコート、マフラー、手袋が必要ですし、7~8月の夏の季節は半袖で十分です。その間にあたる、春や秋は気温が上下する時期です。半袖や長袖のシャツ、カーディガンやジャケットなどで、調節ができる服装にしておくのがいいでしょう。

東日本と西日本をあえて比較するならば、西日本のほうが、冷え込みが厳しい日があります。朝昼晩の寒暖差があったり、季節の変わり目は気温差が激しくなったりする日も、関西地方のほうが多いと言われています。とくに京都は雪が降ることもあり、盆地という地理的な条件もあり、冬の寒さと夏の暑さが厳しい地域として有名です。

湿気のある夏に気をつけること

東京も大阪も、湿度が高く、気温も35度前後まで上がることが多いのが日本の夏の状況です。外は陽射しが強く、湿気もあるので、少し動くだけでも、汗をかきやすいのですが、逆に、室内は冷房がよく効いています。服が濡れたまま、冷えた室内に入ると、急激に体が冷えて風邪をひくこともあります。

できれば夏はハンカチなど汗を拭くもの、下着やシャツなどの着替え、冷房が強めの室内で羽織るものなど、温度調節に気を付けると、健康を保つことができるでしょう。

関東と関西は梅雨の対策も

季節の服装を考えるときに、気をつけたいのが雨の季節です。梅雨は6~7月にかけて、北海道を除くほぼ全地域が該当します。また9月は台風のシーズンで降水量が多くなります。

こうした雨の時期に、傘を持参し、防水加工が施されている靴や長靴を準備する人も多いです。レインコートがあると、暴風雨のときに役立ちます。日本は雨傘や日傘も種類が豊富で、携帯に便利な折りたたみ傘もあるので、必要な雨具をそろえておきましょう。