病院での流れ
いずれも日本で病院にかかるときは、最初に「受付」に行き、保険証を提出し、待合室で、診察の順番を待つことになります。
外国人の場合、在留カードも必要になります(常時在留カードは日本国内では常時携帯する義務があります)。
飲んでいる薬があれば、それも持っていきましょう。
前に他の病院などから「お薬手帳」をもらっている人は、「お薬手帳」も持って行きます。
① 受付
保険証がなくても、病院にはかかれますので、保険証がない場合は、「保険証はありません」と伝えます。
提出した保険証は、受付で確認し終えると、帰るまでにはきちんと返してくれます。
② 診察を待つ間
初めてその病院にかかる場合には、「問診票」への記入を求められます。
「問診票」では、どのような症状があって、病院に来たのか、今まで罹った病気はないか、現在飲んでいる薬はないか、薬によってアレルギーの症状が出たことはないか、などが問われます。
書いてある日本語が分からない場合には、記入を求められた人に、読んでもらうなり、意味が分からないことをきちんと伝えてください。
そうすると、担当の人が横に来て、記入を手伝ってくれるはずです。
担当の人が出てきて、体温計を持って来て、熱を測ることもあります。
診察を待つ間に、「問診票」に記入したり、熱を計ったりするのは、医師の診察にかかる時間と手間を省くためのものです。
そこまで終わると、あとは待合室で診察の順番が来るのを待ちます。
待ち時間は病院によってかなり異なります。
③ 診察
診察の順番になると名前を呼ばれ、診察室に入ります。
症状が体の複数の場所に出ている場合には、それらもすべて述べていきましょう。
ひどい辛さがある場合なら、それもそのまま伝えるようにしましょう。
診察する前に、医師は「問診票」の内容には目を通していますので、問診票に書かれている内容について、医師からもう少し詳しく聞かれることもあります。
過去に罹った病気について聞かれることもあります。
聞かれたことには、しっかりと答えましょう。また、必要な場合には検査も行われます。
④ 会計
診察を終えたら、待合室に戻り、名前の呼ばれるのを待ちます。
保険証のない場合には、支払いが高額になることを覚悟しなければなりません。
たとえば保険がなくて5,000円だった支払いは、保険があると1,500円で済むことになります。
こういうときのために、国民健康保険にはきちんと加入しておくようにしましょう。
⑤ 薬をもらう
小さな個人病院の場合には、病院で働く薬剤師が薬を処方し、会計で名前を呼ばれたときには、薬を渡す準備ができている場合がほとんどです。
会計を済ませると同時に薬が出てきます。
小さな病院では、受付も、会計も、薬をもらう場所も、同じ窓口である場合が多くあります。
薬を受け取るときには、窓口に薬剤師が出てきて、薬の飲み方、使用上の注意、副作用などを説明します。
分からないことは質問し、しっかりと聞いてから帰るようにします。
大きな病院では、診察と会計までをその病院で済ませて、薬は別の場所にある薬局(「保険調剤薬局」)で受け取るシステムになっていることがあります。
その場合、医師によって、必要な「薬の名前」と「量(何日分など)」が書き込まれた「処方箋」を持って、「保険調剤薬局」に提出して、薬を受け取ります。
この場合には、病院では診察料、薬局(保険調剤薬局)では薬代と、分けて支払うことになります。
薬の院内処方と院外処方
病院で薬をもらう場合(院内処方)にも、処方箋を持って「保険調剤薬局」でもらう場合(院外処方)にも、いずれも、そのための調剤や服薬指導などには料金がかかっています。
一般的に「保険調剤薬局」のほうが、病院でもらうよりも、置いている薬の種類は多いとされています。
反面薬剤師による調剤料や服薬指導にかかる料金は、院内処方の場合よりも、はるかに高額になっています。
保険証は大事なものです。病院でも出る時には、保険証を忘れずに受け取ったことを確認しましょう。