ベトナム人が知りたい日本の学校制度と日本での就職状況

日本の学校制度

日本の学校教育の期間は、6(小学校)・3(中学校)・3(高校)になっています。
日本では、小学校6年と中学校3年までの9年間は義務教育です。
大学は4年が普通ですが、医学部は6年になっています。
別に2年の短大も存在します。
例外として高等専門学校は、中学卒業後の5年になっています。
しかし、3年以降は、大学と同じ扱いになっています。

中学⇒高校

中学校卒業後は高校(高等学校)や高等専門学校に進学できます。しかし、義務教育ではないため、どの学校に進む場合でも入学試験を受けなければいけません。

高校は3年制で、いくつかの種類があります。
・普通高校
・農業高校、工業高校、商業高校など

別に工業、商船、電波、航空など、より高度な専門知識を学ぶための5年制の高専(高等専門学校)があります

ただし、商船、電波高専は東京都内にはありません。

3年以降は大学と同じ扱いで、5年卒業後は大学の編入学の道があります。
また高専卒業後は就職の道も開けています。

さらに昼間働いている人のために、夜間に授業がある定時制高校や昼間も授業のある昼夜間定時制高校もあります。
単位制の定時制高校は3年、学年生定時制高校は4年が基本になっています。

自宅で学習できる通信高校もあります。
自分のペースに合わせた学習が可能なので、不登校や中退を経験した人でも無理なく勉強が続けられます。

高校⇒大学

高校を卒業すると、短大(短期大学) 、大学を受験する資格が得られます。
高校を卒業していなくても、「高等学校卒業程度認定試験」を受験して合格すれば、短大、大学受験の資格が得られます。

短大は2年制、大学は4年制です。
短大、および高専卒業後は、大学の3年次に編入が認められる場合もあります。

大学⇒大学院

大学卒業後、さらに専門分野について学びたい場合は大学院への進学の道があります。

大学院(修士課程)は2年制です。
その後博士課程に進む道もあります。
博士課程は、一般的には3年とされています。

 

在留資格と留学

日本に住むために必要な在留資格在留資格とは、観光とは異なり、日本に住むための資格です。

外国にある日本の大使館や領事館に発給してもらうビザは、日本に入国するためのものであって、それだけでは日本に住むことはできません。

日本に住むためには、住むための目的による「在留資格」が必要です。
「在留資格」が認定されると、日本の法務大臣による「在留資格認定証明書」が発行されます。

「在留資格」は、33種類あります。
たとえばソフトウエアのエンジニアが日本の会社で働く場合、その人が日本の政府によって、日本にとって必要な人だと判断されたなら、「技術・人文知識・国際業務」がその人の在留資格になります。
このように、定められた活動を行うことで日本に在留できることになります。

また、日本人と結婚して、その配偶者になった場合などにも、「定められた身分又は地位を有する者」として、在留資格が与えられます。

そして「留学」は、在留資格の1つです。

「留学資格」の要件と在留期間「留学資格」を得るための留学生の要件と、在留期間です。

在留資格
留学

要件

大学院、大学、短期大学、高等専門学校、高等学校、小学校、専門学校、大学.短期大学の留学性別科、各種学校の準備教育課程及び日本語学校などの日本語教育機関の学生

在留期間

3ヶ月(大学や高校の交換留学など)、6ヶ月(日本語教育機関への通常の留学期間)、1年、1年3ヶ月、2年、2年3ヶ月、3年、3年3ヶ月、4年、4年3ヶ。

「留学資格」が付与される教育機関

次の教育機関のいずれかで学ぶ外国人には、「留学資格」が付与されます。

このうち「準備教育課程」を除いて、原則母国で12年間の学校教育を修了しているか、それと同等の学力のあることが条件になっています。

日本の大学院.大学.短期大学.高等専門学校.専門学校に入学

大学院.大学.短期大学.高等専門学校.専門学校に入学する人には「留学資格」が与えられます。
そのためには、満18歳以上で、母国等において12年間の学校教育を修了していなければなりません。

日本語学校(法務省が告示した「日本語教育機関」)への入学

日本の高等教育機関は一部を除いて日本語による授業を行います(一部英語があります)。
したがって、留学するためには日本語能力が必要になります。

大学院.大学.短期大学.高等専門学校.専門学校に入学するためには、まず日本語教育機関で日本語を学習(6か月から2年)してから進学することが一般的です。

それらのに進学する前の段階として、日本語を学習する教育機関に入学する際も「留学資格」が与えられます。
必ず、法務省が告示した「日本語教育機関」であることが必要になります。

原則として、母国で12年間の学校教育を修了しているか、それと同等の学力のある者であることが条件です。

日本語学校
専門学校日本語学科
専門学校の日本語学科。修学年限は1年から2年

各種学校の日本語学校
各種学校として認可を受けた日本語学校。修学年限は6か月から2年

各種学校以外の日本語学校
株式会社、公益法人、個人等が運営している日本語学校。短期日本語コースから大学コースまでする

日本語能力を有する人は、日本語教育機関を経由せずに直接、高等教育機関に入学することも可能です。
その際の日本語能力の基準は学校によって違いますので確認してください。

大学受験資格を得るために「準備教育課程」を行う教育機関への入学

母国での学校教育の期間が12年に満たない外国人は、大学受験資格を得るために、「大学入学のための準備教育課程」で学び、その課程を修了する必要があります。

そのための「準備教育課程」を行う教育機関する者にも、「留学資格」が与えられます。
修学年限は1年から2年で、日本語以外に日本文化や大学進学礎科目があります。

文部科学大臣の指定の教育機関であることが条件です。
日本学校、学院、センター合わせて54機関(2019年1月現在)あります。

大学、短大の留学生別科(日本語別科)

日本語別科は、日本の大学や短期大学に留学生や研究生として入学する前に、準備教育を受けるために通うものです。設置元の学校に入学する際には有利に働くこともありますが、他の学校を受験することもできます。
母国で12年間の学校教育を修了しているか、それと同等の学力のある者であることが条件です。

この日本語別科に入学する場合も、「留学資格」が与えられます。
修学年限は1年で、全国の162(2019年1月現在)の私立大学・短期大学に設けられています。

日本への留学生の数

学校別留学生数

大学院
185,164人
185,164 người 46,373人
46,373 người
大学。短大。高専
80,020人
専門学校
58,771人
準備教育課程
3,220人
日本語教育機関
78,658人

合計267,042人

参考:日本学生支援機構(JASSO)より「平成29年度外国人留学生在籍状況調査結果」
主要出身国地域及別留学生数

中国107,260人

ベトナム61,671人

ネパールN 21,500人

韓国 15,740人

台湾8,947人

スリランカ 6,607人

大学、短大、専門学校に入学するには?

大学、短大、専門学校に入学するためには、いずれも12年間(日本で言う高校卒業まで)の学校教育を修了していることが条件になります。

12年間に満たない場合は、指定された準備教育課程苦しくは研修施設の課程を修了している18歳以上の者、または分部科学大臣が別途指定する外国における「11年以上課程修了者」も高校卒業と同等以上とみなし、入学試験を別途実地している大学もあります。

大学の入学選考については、日本留学試験で代用する大学もあります。
大学の修学年限は4年間(医学部等6年間)で、卒業後「学土」の学位が与えられます。

短期大学の修学年限は2年間(一部の学科は3年間)で、卒業後「短期大学土」の学位が与えられます。

「専門学校」(専修学校専門)は、職業や生活に必要な技術・知識の習得を目的とした学校です。

分野は工業、農業、医療、衛生、教育.社会福祉、商業実務、服飾.家政.文化.教養の8分野があります。

修学年限は1年から4年で、学科によって異なりますが2年間の課程が最も多くなっています。
4年制コースを卒業した場合「高度専門士」の称号が与えられます。
専門学校の入学試験は書類選考の場合、大学・短大入学と同様の条件ほか、必要な日本語能力として下表の条件のいずれかに該当する必要があります。

① 日本語能力試験のN1又はN2に合格した者
② 日本留学試験の日本語が科目会計で200点以上取得した者
③ BJT ビジネス日本語かテストで400点以上取得した者
④ 法務省告示の日本語教育機関で6か月以上日本語教育を受けた者
⑤ 日本の小学校、中学校、高等学校において1年以上教育を受けた者。

大学院に入学するには?

日本の大学院は、まず2年の「修土課程」があります。

修士課程への入学条件は、大学を卒業した者又は同等以上の学力があると認められた者、または外国において16年間の学校教育を修了している者です。

日本では専門学校(専修学校専門課程)の4年制学科を卒業し「高度専門士」の称号を取得した者も、同様に大学院への入学資格があたえられます。
修士課程を終えると「修士」の学位が与えられます。
修士の学位に担当する学位を有することが次の「博土課程」に進める条件となります。「博士課程」は一般的には3年で、博士課程を終えると「博士」の学位が与えられます。
大学院の入学試験は日本で受ける必要があります(一部、書類選考だけの大学院もあります)。
試験科目は日本語、英語(又はその他の外国語)、専門科目の筆記試験、小論文、専攻科目の口頭試問等です。

日本語検定

日本語の能力を問う検定試験として、「日本語能力試験」、「日本留学試験」、「BJTビジネス日本語かテスト」があります。

①  日本語能力試験 (JLPT)

外国人の日本語能力を確定するものとして、公益財団法人日本国際教育支援協会、独立行政法人国際交流基金により、日本全国の主要都市と海外の多くの国・地域で7月と12月に実施されている、周知度の高い検定です。
2017年は、応募者数は100万人を超え、世界81ヶ国・地域(239 都市)で、年間約89万人が受験しました。
受験者はアジア圏が大半を占め、その数は、日本、香港・マカオ、中国の受験生が圧倒的多数を占め、次いで台湾、韓国、ベトナムの順で多くなっています。
ベトナムではハノイ、ホーチミン、ダナ、フエで、日本同様7月と12月の年2回実施されています。

N5からN1の5つのレベルに区分され、どのレベルでも文字や語彙についての知識、読解力、聴解力が試されます。N1ともなると、ニュースや雑誌、新聞などかなり幅広い場面で情報が理解でき、自然な会話もかなり聞き取れるレベルになります。

②  日本留学試験(EJU)
Kỳ thi du học Nhật Bản (EJU)

日本留学試験は、日本の大学等への入学選考試験の1つとして、独立行政法人日本学生支援機構によって実施されています。
日本留学試験は、6月と11月の2回、日本各地及び日本以外の国・地域で実施されています。
試験科目は、日本語、数学、理科(物理、化学、生物から2科目選択)、総合科目となっています。

③  BJT ビジネス日本語能力テスト

BJT ビジネス日本語能力テストは、公益財団法人日本漢字能力検定協会の主催により、日本語を母語とせず、日本語を外国語あるいは第2言語として学習しているビジネス関係者を主な対象者として実施されている検定です。

さまざまなビジネス場面での「日本語によるコミュニケーション能力を客観的に測定し、評価します。

日本各地及び日本以外の国.地域において、コンピュータ画面に表示される問題文に対し、マウスやキーボードを使って解答するCBT(Computer Based Testing) 万式で随時実施されています。

聴解問題、聴読解問題で構成され、結果は0点から800点のスコアで採点され、J5~J1+の6階段で評価されます。

学業にかかる費用

日本の大学.短期大学.専門学校にかかる初年度(1年目)の平均年間費用です。初年度年間費用には、入学金、授業料、施設維持費なども含まれています。あくまでも平均ですので、希望する学校に個別に問い合わせてください。

学校
分科
初年度平均年間費用

① 私立大学
理科系
約152万円

文化系
約115万円

② 私立短期大学
全学科
約112万円

③ 専門学校
医療系
約145万円

工業系
約128万円

商業系
約116万円

④ 日本語教育機関
日本語学習
約75万円
※平均値はあくまで参考金額:自社にて算定

留学生の就職

日本在住の外国人は約256万人、うち留学生は約31万人

留学生は、卒業後日本で学んだ専門知識や技術を生かして、日本の企業に就職することも可能です。日本で就職する場合には、入国管理局で「留学」の在留資格から就労可能な在留資格に変更手続きをしなければなりません。在留資格を変更した人は約2万2,000人2017年「留学生」でした。

日本企業などへの就職を目的として在留資格変更許可を申請した外国人の数は 27,926 人(前年21,898人・27.5%増)で、このうち 22,419 人(前年19,435人・15.4%増)の外国人が許可されました。

許可率は80.3%(前年度88.8%・8.5%減)です。
許可された人数は増えましたが、許可率は低くなりました。

業務内容別にみると、留学生がごく一般的な「就職」をする場合の就労における在留資格は限られていて、「技術・人文知識・国際業務」が20,486人(2017年)で,この在留資格で全体の91.4%を占めています。

「技術・人文知識・国際業務」とは?
・「技術」…理系の仕事、システムエンジニア、電気系エンジニア、プログラマー、設計、生産技術、その他製造や開発関連

・「人文知識」…文系(法律・経済・社会学分野)の仕事で、経理・総務・マーケティング・広報・生産管理・品質管理・営業・企画など

・「国際業務」…「外国人だからこその思考や感受性を必要とする仕事」で、翻訳・
通訳、海外との取引業務、語学の講師、服飾や広告などのデザイナー、通訳を主業務としたホテルマン、商品開発